マンガ 信長協奏曲 1巻 感想・レビュー
基本情報
作者:石井あゆみ
若手の漫画家さんみたい。今時点で30歳。
連載:ゲッサン(月刊サンデー)
2009年からの連載で今14巻まで出てるみたいです。
どうりで、一話に結構ボリュームがあるわけだ。ゲッサンね。
読んだ理由
この間MIX読んだ時に、巻末にこのマンガがすごいお勧めしてあった。
あだち充や高橋留美子もオススメ!
こんな先が気になる歴史もの、今迄ない!
的な感じで書いてあったので、そこまでなのか?って感じで気になりました。
感想
ジャンル
本作は、一応SFになるんですかね。
主人公が戦国時代にタイムスリップして、過ごすというのがメインストーリー。
主人公と信長の顔が似てる事で、身代わりを頼まれて、信長として主人公が過ごす事で話が始まるのですが、
目新しさは薄い
画期的感は相当薄い。
なぜなら、以前戦国自衛隊 とか、タイムスリップ物で同じ様なテーマのがあったので。
でも、結構読んでいて1話1話が面白い。
でも、一応、信長が天下とるまでの話…なのかな、みたいな薄い流れはあるものの、全体のストーリーは「次が気になる!」って感じじゃない。
やばい、次の巻早く読みたい!みたいな感じにはならないけど、読んでて、1話1話面白い。キングダムとか、進撃の巨人とかは、むしろ、「次!早く読みたい!」ってなる。
ジャンルは王道ラブコメと一緒??
何が面白いのか必死で考えてみた。
バトルするってわけでもない。
主人公が成長する過程を描いている要素も薄い。
タイムスリップ…戦国時代 ってのも、そこまで目新しい組み合わせでもない。
思うに、本作品のジャンルは、「ある環境に放り込まれた人の日常を描く」ジャンルなんだと思う。
こういうジャンルの王道はある意味ラブコメなのかもしれない。
赤松 健さんの「ラブひな」
とかも、女性しかいない下宿先に、男がやってきてどたばた劇をするストーリーだ。
東大合格を目指す というストーリーはあるものの、決してメインはそこではなく「ドタバタ」感だ。
信長の場合、戦国時代に現代の高校生がやってきて、その常識の違いにドタバタしている感じが面白い。
つまり、普通の人が「戦国時代」でどう過ごすのかがこのマンガのテーマと感じる。
本作の最大の魅力は自由さだ!
その上で、このマンガに最大の魅力を感じるのは主人公の「自由さ」だ。
この主人公が、戦国時代なのに自分のやりたいようになる というところに爽快感を覚え、目が離せない。
例えば
「歴史を変えちゃいけないから、がんばって信長の振りをする」ために偶然、
かばんの中にいれていた「日本史」の教科書を読む主人公。
しかし、読んでも大まかなことしか書いていない。
(当然だよね。)
そして、主人公が放った一言。
「好きに生きよ。」
このコマ。凄く私的には衝撃的だった。
なんか、目が離せなくなった。
実際、自由に生きていって、今の所そこそこ上手くやって行けている。
例えば、刺客に命を狙われるってのに、危険な場所で水遊びしたりしてるけど、今の所、大事に至ってない。
人質と仲良くなっちゃったり、親父と食事中に無礼なタイミングで「おかわり!」と親父の話そっちのけで、自由に振る舞うも、むしろそれが好まれてしまう。なんてのもあった。
私もこういう風に生きたい!
現実世界では、好きに生きたら、大成功するか、世知辛い世の中になるかだと思う。
世知辛い方が現実的には多いんだと思う。
だからこそ、そう思っているような人や、物事うまくいかないな〜とか思ってる人がこの作品を読むと「どうやって天下を統一していくのか」よりも、「どんな感じで自由奔放に振る舞ってくれるのか」が非常に気になるんじゃないかと思う。
人は、自分にできないことをやってる人をみると、大批判するか、超魅力的で面白そうに思えるのです。
だから、1話1話が楽しい。
そんな作品です。
続きも読んでみた(2016.10.13 追記)
ということで、はまったので、13巻までレンタルして読んでみました。
まず、当初思った事と完全に違ったなと思い始めた事として、本書の面白さは主人公の異質な魅力ではなくなりました。
もちろん、最初は上記に書いた通り、そこがキッカケに物語を読み進める原動力だったのですが、もはや普通に「信長がどのような軌跡を描いて天下統一していくのか」が気になる歴史マンガとなりました。
というのも、主人公は信長として行きて行く事を完全に認めてしまった上に、周りもそのように扱うので、そうなってくると主人公=信長 ということになります。
1巻で感じた魅力は、本当は信長ではない主人公がいかに振る舞うかが気になる所だったのですが、もはや主人公はある意味で本物の信長になってしまったので、そういう魅力はなくなります。
しかし、普通の歴史物としての楽しさに+して新たにでてくる物がありました。
それは、タイトルの「協奏曲」たる由縁の部分で、ストーリーが進むと本物の信長と主人公が絡むことになってきます。
正直、エンディングがどうなるかがなんとなーく予想がついちゃってはいるのですが、この作品は「過程」が非常に楽しい作品。どうやってそこに至るのかを楽しみにしたいと思ってます。
ただまあ、ここまで読んで一言間違いなく言える事は…すげー先が読みたくなる作品だから、早く新刊でないかなー!と待ち遠しい気分になることは間違いないと思います!
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1-13まとめ買い |
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