書籍レビュー

強引だけど、得るもの多し。営業ハウツー物。必ず売るための「究極の説得」の秘密 レビュー

必ず売るための「究極の説得」の秘密 レビュー

本のレビューです。

 

私はkindle版を購入したので、kindleならこちらをどうぞ

前評判が凄い

amazonのレビューを見て、評価が良かったので購入してみた。
狙いとしては、アフィリエイトの営業でもっと効果がでるようになればなと思った。

結論

ぐだぐだ言う前に先に言おう。
本書は革新的なネタが詰まっている!
読む価値は間違いなくある と思える。

向き不向きあり

ただし、適応しやすいのは、人と人と向かってするセールスマンである。
私の購入理由の「アフィリエイトに役立てたい」

というのも、30%くらいは参考になるけど、70%は参考にならない。

ここが凄い

本書の目的はお客さんに商品を購入させることである。

そのための作戦が書いてある。
本書の骨子となる作戦は「YES」が取れる迄、誘導することだ。

どういうことかと言うと、
「NO」と言われずらいような状況に追い込んだり、
断りずらいなーという感じにしたり、
とにかく諦めないでがんばったり

みたいな感じ。

言うなれば<暗示>って感じ。
影響力の心理 [ ヘンリック・フェキセウス ]
こっちの書籍の方が、メンタリストが書いてるだけあって、スマートな感じ。

でも本書は「営業マン」が書いてるから「うぉー、断らせん!負けません!」って感じバリバリ。

質問はいかん

例えば、基本的には「いかがなさいますか?」みたいな質問はしてはいけない。
相手に考えさせると、Noと言われてしまう。
そうならないように工夫するのだ。

ちなみに、この考え方も、
「真夏にカシミヤコートを売る!」スゴ腕販売員の実戦術!! 買わせる極意 [ 吉田美紀 ]
こちらの本に、もう少しスマート版(?)で載ってる。

もちろん、スマートな分、直接契約には結びつかないんだけど、「技を使ってる!」とは思われづらいという意味でスマート。

真理をついている所が多い

そもそも、営業はお客に未知の物を売る。
未知の物は憶測で買うしかないから、お客が憶測でも「それはいいね」と思える様に暗示をかけるのが極意の一つ

というのが本書の意見の一つ。
具体的なやり方やエピソードは本に沢山かいてあるのだが、
確かに、そうだよね、と思えることは多い。

注意点:ごり押し過ぎる

しかし、本書は神憑った営業成績の人間が書いているせいか、少し極端過ぎる考えが恐い。

私は、お客さんに最終的に判断してもらうのが良いと思う。
例え断られたとしても、無理矢理買わせるのは行けないし、「確認」しないのはいけない。

ただ、本書は、なるべく確認するようなことはせずに、

さも当然の様に契約する様に振る舞えば、(相手も断りづらくなって)契約になる

みたいな考え方である。

あなたは、巨人ファンに阪神の応援メガホンを売ることができるだろうか?

やはり、必要ない人には売れないし、売らない方が良いと思う。

(ちなみに、そういう判断の仕方を勧めている営業の本は
トークいらずの営業術 [ DaiGo(メンタリスト) ]
こっちだと思う。)

そういう判断をするのがまた営業マンの力であると思うが、
本書の考え方はどちらかというと

相手が必要とかが問題ではなく、売れる迄粘る

的な感じで迫って来るから、ちょっとやり過ぎだろ!
と思わざるを得ない。

以前、ちきりんさんの日記であったエントリですが、
(得るもの、失うもの)

交渉ごとで自分の主張を通すのは、借金をするみたいなものです。

と書いてあったのを思い出しました。
要するにその場では勝っても、実は裏ではマイナス評価になっているということなのですが、
私もそう思います。

本書は多分に「断りきれない状況」を作り出したりして交渉を強制的に勝利する作戦で溢れています。
参考になることは沢山ありました。

その作戦でこの人は、うまく行っているのも事実でしょう。
しかし、私には、この強引さは借金をしているような気がして使う気にはなれませんでした。

良い作戦の所だけ頂いて行こうかなと思いました。