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感情に突き刺さるコピーの作り方(5) 感情移入の条件

今日のリオオリンピックのニュースで、萩野選手が金メダルを取った。
母校の生徒にインタビューすると

「自分が金メダル取ったかの用に嬉しかったです!」

というようなコメントをしていた。

これは、確実に「感情」に訴えかけている良い例だ。
なんの条件が重なると、感情移入しやすくなるのだろう?

(1)珍しい大会だった

オリンピックと言う舞台、これは4年に一度しかない。
もし、この大会が毎週やっている物であったら…おそらく母校の生徒は、そこまで「やったー!」とはならなかったに違いない。

甲子園で優勝するから「うわーっ!」となるわけで、草野球の1回戦に勝っても見てる人は「所詮草野球でしょ」で終わってしまう。

じゃあ、珍しければ感情移入するのか?
そんなことはないはずだ。

なぜなら、私は嬉しくない訳ではないが、ニュースで聞いた時に「あ、よかったね。」程度だった。珍しいことは一つの条件ではあるが、もっと大事なことがあるのではないか?

(2)共感できる相手だった

同じオリンピックなのに、クタクタは感情移入せずに母校の人は感情移入する。

それはおそらく「萩野選手」をどれだけ知っているか?にかかってくるのではないか。
母校の生徒だから、親しくはなくとも「同じ学校繋がり」で親しみは覚えている。

誰しも自分の学校から有名人がでれば、親しみを覚えるし、
自分と同じ物を持つ人には好感を感じやすい。

同じ誕生日だと言うだけで好感を持つ。

自分の子供が出場する少年野球の試合に、親は自分のことのように応援するだろう。
別に少年野球の試合でなくても、学芸会の演劇でもそうだ。

どうも、クタクタには、感情移入しやすい相手というのは「共感できる要素が大きい」相手という要素が大きい気がする。

もちろん、自分の子供が出てるからって、少年野球の練習でまで興奮する人は少ないだろう。学芸会の演劇の練習でも興奮しない。それが「本番」だから熱くなる。

そう言う意味で(1)の珍しいという要素も必要であるとは言える。

歴史を知ってもらう中に共感要素があるかもしれない

あるマンガ等でも、主人公の人となりを知って初めて「がんばれ!」と応援したくなるものではないか?

ドラゴンボールで悟空が歩いて来た道のりを知るから、「突然出て来た敵」に負けて欲しくないと思える様になる。

だが、もし「突然出て来た敵」の壮絶な人生が語られた後で、悟空と対決したとしたら?

もし、「突然出て来た敵」の壮絶な人生がえらく共感できるものだったら?

どっちを応援するのだろうか?

物語としては面白くなる要素の一つではあるが、感情移入としては、どっちつかずになるかもしれない。

共感できる要素を作って、語れば感情移入されやすくなる

要するに感情移入されるくらいまでの対象となるには、「共感できる要素」を知っておいてもらわなければいけない。

萩野選手の母校のインタビュー受けた人は、詳しく見てないけど、もしかして「水泳部」の人だったのかもしれない。

いかに萩野選手の母校といえども、「鉄道部」のオタクにインタビューしてたら?

 

まるで、これは自分の事だ!
と思わせるには、その相手が共感できる物が多くあればそれだけで感情移入してくれやすくなるのではなかろうか?
(同じ学校の水泳部の先輩=仲間 と感じるのかもしれない)

 

 

感情に突き刺さるコピーの作り方(4) 仕方なくYESという例

商売は結局の所YESと言わせる行為だ。

仕方なくYESと言わざるを得なかった例を見つけたので記載する。

警察に質問をされる

集合住宅に私は住んでいるのだが、警察がいた。
その階段を上ろうとした時に、呼び止められて「お宅はどこにお住まいで?」といきなり聞かれた。

警察の制服を着ていたので、面倒なこと言われると嫌だと思い、素直に答える。

「●●号室ですか。この情報とお変わりないですか?」

と言われたので、(なんでお前にそんなこと言わないといかんねんと思いながらも)見せられた情報通りだと伝えると

「何かありましたら●●警察までご連絡ください」

と言われて終わった。

 

いかに警察といえども、通常伝えるべき情報がないと「失礼な奴」でしかないが、権力に逆らえないという前提があるので仕方なく答えただけの話だ。

通常ならこうすべきだ

通常なら「私、●●警察の●●という物なんですが…」といいながら、証明するバッジを見せたりする。

次に

「最近▼▼で▼▼だということがあって1軒1軒話を伺ってるんです。」

「お宅はどちらにお住まいなんですか?」

が最低限の言い方だろう。

「Yes!」を引き出す7つのトリガ- [ Granger,Russell H. ]

では、「権威」はYesを引き出すための感情のトリガーとなる。という。

権威の力は強制的に行動させる

事実、私をコントロールしたこの警察は「権威」の力のみでそれを行ったと言える。
この人が、制服を着ない状態で同じ質問を投げかけても、

「あなた誰ですか?なんなんですか?」

と言って質問には答えなかっただろう。

権威のトリガーは背中を押す力はある

集客においても「こんな凄い人が言うなら!」みたいな理屈じゃない部分に訴えかけることは大事だが、興味がない人に興味を持たせる感情を生み出せる訳ではないと思う。

あくまで権威のトリガーは、興味がある物に対して「凄みを増す」効果はあるが、興味がない物をある様にはできない。

お茶協会TOPの全国お茶トーナメント選手権1位が開発協力したお茶

があったとしても、お茶を飲みたい時の選択肢としては、強い力を発揮するが、家にいる人に存在を示しても「別に今お茶必要じゃないし」で一蹴されてしまうことだろう。

集客では欲しいを生み出すのが大事

私は、集客で一番大事なことは「欲しい」と思わせることだと思っているので、それぞれのトリガーが、どのような場面で効果を発揮するのかをきちんと認識しておくことは大事だと思う。

今後考えて行きたい物だ。

もうくるなと言われる営業

感情に突き刺さるコピーの作り方(3) 感情が動かされる例

感情が動かされる例

感情が実際に動かされる例を上げて行きます。

(1)約束をやむを得ない理由で断る

(1-1)不審が拭えぬ断り方

A:家の都合で23日の約束、守れないかもしれません。すみません…。

B:…しょうがないね。(なんだ家の都合って…?)

(1-2)もやもやする断り方

A:家族が調子悪くて、23日の約束、守れないかもしれません。すみません…。

B:…しょうがないね。(なんだ家族の調子って…?)

(1-3)気持ちが動かされて受け入れられた断り方

A:母親が脳梗塞の手術を受けてからまだ調子悪いみたいで、23日の約束、守れないかもしれません。すみません…。

B:…(ええっ!脳梗塞!それは大変だ。)しょうがないね。

(1-4)別の気持ちが動かされて受け入れられない断り方

A:母親がかぜで調子悪いみたいで、23日の約束、守れないかもしれません。すみません…。

B:…(かぜぐらいで来れないんかい!)しょうがないね。

(1-5)感じ方の違いの理由

(1-1,1-2)が受け入れづらいのは、「家族が調子が悪い」「家の都合」と抽象的表現のため、場面がイメージできない。イメージできないものには感情はわかない。

(1-3)は、「脳梗塞の手術」=大事である とイメージできて、「大事」=大変・驚き・心配 の感情が誘発されたものと思われる。

(1-4)は、逆に「かぜで調子悪い」=たいしたことない とイメージできて、「たいしたことない」=がっかり・自分の優先順位が低く扱いが良くない→悲しい・イラつき 等が想定される。

抽象的表現ではイメージが誘発されず、例え具体的でも実際に感じて欲しい感情にマッチしたものが誘発できないと、思った様な感情が誘発されない。
(具体的に言うことは、抽象的に言うことに比べて何らかの感情を誘発はするだろう。)

(2)クリックしたくなる文言

実際にあった広告(⬇)

もうくるなと言われる営業

もうくるなと言われる営業

実際にもう来るな!と言われたことのある人は、きっとこれを読んでその時のことが思いうかんで「怒り」「恐怖」などを誘発すると思われる。

逆に言えば、その経験がない人には少々弱いフレーズ。

(意味はわかるが、実際にいわれたことでないと、その感情迄は誘発されないだろう。例えば、野球のキャッチボールってクタクタには「快感」「楽しい」のだけども、もし、キャッチボールしたことない人が、「キャッチボールでボールを投げて狙った所にバシッと収まる投球 身につけられます」と言われても、意味は完全に理解できるけれども、「狙った所にバシッと収まる」時の快感は誘発されないだろう。)

理解できることでも体験したことない物には感情をイメージしづらい。

(3)代弁してる感じを無意識に感じる

Facebookで見つけたシェアの記事。

誰が東京自民のドンって?超小物クンじゃん

誰が東京自民のドンって?超小物クンじゃん

クタクタは、事前にこの方が、新都知事「小池百合子」に対して、冷たい態度を取っているニュースを聞いていた。(詳細はこれね。)

このニュースにクタクタは「冷たいな!酷いな!傲慢だな!」という感情を抱いていた。

そこへこのフレーズ

「誰が東京自民のドンって?超小物クンじゃん(笑)」

クタクタの言いたい様な、「批判」をしている記事を見て、「そうだそうだ!」「良く言った」「クタクタの考えは間違ってないってことだね!」という

批判したい欲求
自分が間違ってない確認欲求
共感に嬉しくなる欲求

が反応した。そういう感情がでた。

当然、事前にニュースを見てなければ「何のこと?」となるが、これは第一回目で述べた所の「予告編を見ている」状態ということだ。

共感できるフレーズにはその共感内容と同じ感情をイメージさせる力がある。
(もし、世界には戦争があって悲しい!というのを訴えるフレーズに共感すれば、きっと感情は「悲しい」になるだろう)

例を通して考えうるまとめ

抽象的表現ではイメージが誘発されにくい。

具体的でも実際に感じて欲しい感情にマッチした具体性が必要。

経験したことないことは、理解できても感情がイメージとして出てこない。

共感は感情をイメージさせる

そうかだからメンタリストが書いた書籍の「影響力の心理 [ ヘンリック・フェキセウス ]」で、

ありがとうを言う時は、その理由をつけた方がいい
(例)コップ取ってくれてありがとう

というのは、何に対してかを言うことで、具体性が増し、感情のイメージが引き出し易くなるからなのか。

いくら、それまでの経緯で「ありがとう」と言われても、ただ「ありがとう」よりは、
「週に1回は当店で買い物していただき、さらにはチップ迄もらってしまってありがとう」

の方が、
「お客として、頻繁に利用してくれていることが嬉しいんだな。だから言われて私も気分がいいよ。」
となりやすいが、単に
(商売の後に)「ありがとうございました〜」
と言われて、終了するのでは、「まあ、買い物したから決まり文句と礼儀の意味で言ってるんだな」くらいにしかイメージされないからだと思えた。

「もうくるな」と言われる営業
よりも
「お前みたいに人の都合も考えずに強引にトークをする営業はもうくるな!」
の方が、
より、文句を言っている人が「怒っている様」がイメージできる。(なぜなら、そのシーン(強引にトークしている)が一般的には不快なことであるという認識が高いからだ。)

やはり、人に感情を起こさせるには、その感情がわき起こることが想像される「行為や事象」を具体的に説明することで、それを聞いた人にも同じ感情が怒ることが予想される。

吉本の広告

感情に突き刺さるコピーの作り方(2) 多数を狙えるコピーとは

万人の感情を刺激するコピー

万人の感情を刺激するコピーはないのだろうか?
残念だがないだろう。

なぜなら、その人の持っている「予告編」(前回参照)は皆異なるからだ。

だが、万人には無理でも「多数」に受ける物は不可能ではないと思う。
最近英語で迷惑メールが来る。

実際に来たメールを見てみよう。

迷惑メールから万人受けするフレーズを考える

件名:Re: Salary [$900 /week]

どうだろう?
見たくなっただろうか?

ならないだろう。なぜなら、英語がわからないからだ。

ということは、日本人に向けてメッセージを送るには、日本語で書く必要があるというのは、当たり前だが、大事なことだ。

日本人に向けて日本語で書いたからって、日本人が振り向くかはわからないが、日本人が振り向く要素はあると言えるだろう。少なくとも間違っていない。

多数が振り向くであろうフレーズはこれだ

次に上げるフレーズは、かなりの多数が気になるのではないかと思う。

「いとこ同士で結婚!10代で子供もできた!当然夫婦顔つきそっくりでカワイイ奥さん」

Youtubeで出て来たタイトルだ。
Yotubeのトップページでたまたま目にしたタイトルだが、

「えっ?いとこ同士って結婚していいの?」

と好奇心が刺激された。

興味を引かれた理由

どうして興味を引かれたのか分析してみよう。

  • いとこで結婚するのは珍しい
  • いとこで結婚することが可能なのか?知らない(から知りたい
  • いとこで結婚してうまくやっていけるのか?知りたい
  • いとこで結婚して、子供とかって大丈夫なの?知りたい

こんな感じだ。
だが、このフレーズが心に響いた理由で忘れてはいけないことがある。

「いとこ同士で結婚」

これについて、意味が分かるということだ。
いとこが何のことか知っている。結婚が何のことか知っている。

両方とも知っていること同士だが珍しいことが起きている。

もし、私が、いとこって何? もしくは結婚ってどんな感じなの?
という状態だったら仮にめずらしいことが理解できてもそそられないだろう。

それは前回の「ある感情の一場面をイメージさせること」ができていないということだと思う。いとこもイメージできるし、結婚もイメージできる。これってミスマッチじゃん???

となったから反応したのだと思う。

「感情」から書く脚本術 [ カール・イグレシアス ]
では、これを

P.45

「アイデアは独創的で目新しく、しかも見覚えがあること」

と表現している。

まとめ

ここまでをまとめよう。

多数の人が反応する可能性が高いフレーズは

  1. 相手がイメージできる範疇の言葉を使う
    (例)いとこ、結婚 → 理解できない人はそうはいないだろう。
  2. 珍しいことを言う。
    (例)いとこ同士で結婚 → 良くあること…ではない。
  3. 知りたそうなことも言う。
    (例)10代で子供もできた! → いとこ同士の子供って大丈夫なの?好奇心を刺激。

モチロン、既にいとこ同士の結婚例を沢山知っている人には「珍しいこと」ではなくなっているので、効かない。
事実、いとこ同士で結婚している有名人とか結構いるんだな と調べてクタクタは知ってしまった。
このフレーズに近いフレーズを見ても、疑問もなくなっているし、好奇心を刺激されたりはしない。

冷静に考えると、アクセスを集める(集客に成功している)検索エンジンのTOPページなんかは、ニュースを提供している。
つまり、「知らないこと」を沢山用意しているのだ。

「オリンピックに野球が競技として認められました!」

は、確実に知らないことだ。
そして、「いつも起きている」普通のことではなく、珍しいことになるだろう。

ニュースサイトは本当に珍しいことを提供しているから、普通に表現してもそこそこ興味を引かれるが、我々が集客に必要なのは、ライバル会社や競合ひしめく仕事なのだ。

事実としては、「珍しいこと、新しいこと」とは言いづらい。
だから、結論としては、そのように聞こえる様にうまく言うのが、集客としての「感情にささるコピー」となろう。

まずは興味をもってもらわなければ行けない。
どんなに素晴らしい説明文・セールストークができるとしても、可能な限り1フレーズ目で「聞いてみたいな」と思わせる必要がある。

感情(聞いてみたい・知りたい・なんだろう?等)を刺激するには

  • 相手がイメージできる範囲の言葉で語る
  • 珍しいこと(=知らないこと)であるように言う
  • 好奇心をそそる一言を加える

のが原則ではなかろうか?

ダメっぽい例

先日大宮駅前で街頭で配っていたので、何かと思って受け取った。

吉本の広告

吉本の広告

思うに、この広告を受け取って見に行こう!と思う人は、漫才やコントが好きで好きでしょうがない人だけだろう。

チラシの目的

このチラシは、イベントの当日に配られていた。
推測するに、お客さんの入りが少ないからとにかく誰でも言いから来てくれということで、若干のディスカウントもOKで配っていたのだと思う。

だとすると、目的は「そこ迄好きではないかも知れないけど、時間を持て余している人に安いから来て欲しい!」となるのであれば、少しフレーズを考えるべきだったのではなかろうか。

「漫才・漫談・コントの70分!」

「大宮RAKUUN6階 ラクーンよしもと寄席」

非常に内容が理解しやすい。
そう言う意味では良いフレーズだ。

だが、このフレーズの問題点は感情が刺激されない点にある。

漫才…うん知ってるよ。おもしろいよね。
漫談…うん知ってるよ。漫才みたいなもんだよね。
コント…うん知ってるよ。漫才みたいなもんだよね。

終了〜!!!!

要するに、完全に知ってることで終わってしまっている。
内容が理解できすぎている。

もちろん、この漫才は見たことないネタをやるのだろう。
だが、「漫才」という言葉の意味と、どういうことをやるのかは、理解してしまっている。それで終了してしまっている。

やることを一言で表してはいけない

私が思うに

やることを一言であらわした物をそのまま言っては何も感じない!

と思われる。

どういうことか。

もし、

A:「価格1000円の小説」と
B:「価格1000円の墜落しそうな飛行機から乗客を救助し英雄と呼ばれた男が警察に逮捕される迄の物語」だったらどっちの方が読みたいだろうか?

小説とは要するに物語のことだと思う。
文章で説明している物だ。

AもBも実は同じ内容の小説本を説明しているのを違う表現にしているだけだとしたら、やはり、一言であらわしては行けないということだろう。

上述の例なら

A:「近親婚」
B:「いとこ同士の結婚」

ここでは「近親」と「いとこ同士」というのは、同じ意味をあらわしているのだが、近親婚では、おそらく

(1)イメージがわきずらい(普段使う表現ではないから)

近親 より いとこ の方がイメージしやすいでしょ?ということ。

(2)意味が完結している(一言で言っちゃった)

近親婚…ああ、たしかにそういう日本語あるよね。身内で結婚することでしょ?だから何?(言葉の定義だったり、意味だったりを表している様に感じる。)

いとこ同士の結婚…ええ!?いとこ同士で結婚しちゃったの?(実際の動作をイメージさせる)

ので、やはり、一言で「漫才・漫談・コントの70分!」と言ってしまうと興味が湧かないのではないか?

あくまで例だが

「すべらないトークや予想だにしないツッコミの止まらない70分!」の方が、幾分、興味が薄い人でも興味を持つ(必ず行くとか言うのじゃなくて、何をやっているのか中身を見てみようと言う気になるという意味)のではなかろうか?

だから、この漫才のチラシは、漫才会場に来てくれた人に、「次回の予定はこうなってますよ」という意味で配るには効果が高いと思われるが、街を歩く人に配るには効果が薄いと考える。

なぜなら、漫才会場に来てくれた人への告知なら、皆「キャッチフレーズ」に関わらず、中身をある程度見るだろうからだ。

中身がきちんとしてるなら、読んでもらえる前提があるので、フレーズはむしろ、一言で中身をあらわしていた方が何の資料なのかわかりやすくて良いのかも知れない。

まとめ

感情にささる「興味を持ってもらうための」フレーズの原則は

  • 相手がイメージできる範囲の言葉で語る
    • 一言で内容を表してしまうと、感情に響きづらい
  • 珍しいこと(=知らないこと)であるように言う
  • 好奇心をそそる一言を加える

ではなかろうか?

ゼロから売りにつながるコンテンツを作る方法

感情に突き刺さるコピーの作り方(1) 感情はどういう時に刺激されるか?

集客の原点は欲しいと思わせること

集客を考える上で、大事なのは「買いたい」「欲しい」と思わせることだ。
口コミの評価や、権威のある人物のコメント等は、「欲しい」と思ってから必要になる情報だからだ。

そのことは、下記の本に書いてある。

「情報」を与えることによって「欲しい!」と思わせることが集客の始まり。

「欲しい!」は感情だ。
「必要だ!」は理屈だ。

欲しいと必要の違い

もし、その商品が「必要」で購入するなら、それは「必要な条件を満たす最低の物」で良いことになる。

そういう商品は、高い物が売れない。

例えば、暑いからとにかく冷たい水が欲しい。
そんな人に、超高級天然ミネラルウォーターも水も変わりはない。
選択可能であるなら、安い水がとにかく欲しいだろう。
これは「必要」の理屈だ。

だが、水は生きるのに必要であるが、グルメなのでその超高級天然ミネラルウォーターが欲しい。
そんな人がいれば、「高価でも」その超高級天然ミネラルウォーターは売れる。
というか、そういう人が「安い水」は選択しない。
これが、「欲しい」の感情だ。
「必要」だけなら、「安い水」でも構わないのだから。

グルメだから、その人には必要なんじゃないの?と思われるかも知れない。
だが、グルメである必要がそもそもあるのだろうか?
グルメなのは、美味しい物を追求している感情であって、「ないと困る」かというとそうではなかろう。

現代社会では、物は満ち足りている。
必要な物を売って商売を成功させるのは難しい。
欲しい!と思わせることが大切だ。

感情を刺激する方法は?

それでは感情を刺激するにはどうしたらいいのだろう?

こちらの書籍等を参考に、ある仮説にたどり着く。
それは、「メッセージを聞いたり見たりした人の中にその場面をイメージさせること」である。

「155人の命を救い、容疑者になった男」

それでは、ここで試してみたい。

「155人の命を救い、容疑者になった男」



このフレーズで、あなたは感情を刺激されただろうか?

私は、されない。

だが、これを見た後ではどうだろうか?

どうだろうか?

「155人の命を救い、容疑者になった男」

の意味がわかったんじゃないだろうか?

「155人の命を救い、容疑者になった男???

容疑者って何か悪いことをしてたの?ウズウズ気になる良いフレーズだ!」

って私は思った。

つまり、「155人の命を救い、容疑者になる」というのが、「普通じゃない自体」であることが具体的にイメージできたわけだ。

そういうストーリーがあるの?(知りたい)
救ったのに、容疑者なの?(知りたい)

知りたい好奇心みたいなのが、刺激されている。

このように、私は、あるフレーズが、具体的にその中身をイメージできるとき、感情が刺激されるのではと考える。

逆に言えば、「155人の命を救い、容疑者になった男」は、この動画を見ないと、意味がわからないので、最初に示す言葉として興味をそそらないキャッチコピーであると考える。

予告編なしでも感情を刺激する言葉とは?

それでは、どういうフレーズが感情を刺激する物となりうるのだろうか?

これを見て欲しい。

ゼロから売りにつながるコンテンツを作る方法

これは、ダイレクト出版から送られて来たダイレクトメールのフレーズなのだが、正直私は心がウズウズした。

あなたはどうだろうか?

正直、ある言葉だけで人の心を揺さぶるのは無理だろう。

例えば、怒った時に落ち着いてもらうための本を売ろうとして「怒りを鎮める本」というタイトルだとする。だが、感情的には何も感じない。

もし、お客に「ふざけんな」とクレームを言われた日に「お客からふざけるなと怒鳴られた時に読む本」だったらどうだろう?

自分が怒鳴られてるシーンが頭なのかで再現されて、怒りが蘇るのではないだろうか?

同じことがこのフレーズを読んだ時に私の頭でも起きた。

「インターネット等で小遣いを稼ぎたいけど全然うまく行かない。
良いコンテンツ何か作れないかな…
色々やってるんだけどうまくいかない…」

そんな思いで過ごしていた時に、

「ゼロから売りに繋がるコンテンツを作る方法」

え、そんなのあるの?(知りたい好奇心)

「才能なんて必要ない!」

え、失敗している自分でもうまくできるの?(ワクワク期待感、成功してニヤリとしてる自分を想像)

と感じた。

ゼロから売りに繋がるコンテンツを文字通り取ると、良くわからないけど、自分は、インターネットビジネスを良くしているので、きっとSEOとか、そういう系統の話だったり、サイトつくって稼ごうみたいな話だったりするんだろうな と勝手に予測できた。
(読んでないから本当はどういう話しかまだわかってないけど。)

つまり、さっきの映画でいえば、私は予告編を既に見ている状態だった。
その状態で「155人の命を救い、容疑者になった男」と聞いた訳だから、こいつは気になる!となったというわけだ。

感情を刺激する方法

すなわち、感情を刺激するということは

ある感情の一場面をイメージさせること

であると思う。

そして感情をイメージさせるのは、一フレーズでは基本的には無理である。
なぜなら、「155人の命を救い、容疑者になった男」だけでは ? となったのは実感していただけたであろう。この言葉がイメージできるようになるには、予告編の内容が必要だったのだから。

だが、集客で必要な要素の「欲しい!」を思わせる一番最初の部分。
キャッチコピー と呼ばれるものだが、
それを動画で毎回予告編を見せる訳にはいくまい(特に広告使う場合は。)

とすると、上述のダイレクトメールのフレーズに私が反応したように、「既にある予告編を見たであろう人」に向けて、響く一言を用意すること がキャッチコピーであると考えられる。

だから、キャッチコピーは一部の人しか反応しないし、逆に全部の人が反応する物を作ってはダメなのだ。

もし全ての人に共通のことでフレーズを作ると

「人間に共通した唯一公平なこと。それは死。人間は生まれたら必ず死ぬ。それだけは公平だ」

というものを読んだとしても、皆理解はできるが「普通」すぎて特に感情がでない。
もちろん、そうだよね、だから?

となるわけだ。

勇気を出して告白ができないけど、彼女が欲しい。20年間経ってしまった。その悩み簡単に解決できる方法

とかあったら、「そういう状況の人は」「困ってる、うまく行かない」等といった負の感情が解放される「希望」のような「驚き」とかを期待や想像して、少なくともこれが無料のwebページであるならば、クリックはするんじゃなかろうか?

だから、集客の第一歩で「人の興味を引く」という所の答えは

ある種の状況の人にのみイメージできたことにより、感情が想像されるフレーズを考えよ!

ということになると思う。